『共産党を吾等が排撃する五つの理由』の目次に各章のポイントをつけました。この書の骨格が解りそうです。
序言
- けれども党運動に加わらずとも、マルクス共産主義を奉ずるものは、学界、思想界、教育界、社会運動界に、夥しき数を算えつつある。
一、共産党についての無知無識を警む
- かくて一般国民は、共産党運動の害悪を、徹底的に理解し得ないのである。
- 共産党運動に対する警戒心の欠如である。
二、国体の変革と共産党の独裁的専制を夢見る非国民
- これが、共産主義者の根本主張である。
- これは、共産党なるものが自己の手に政権を奪取せんとする方便にすぎないのである。
- 而もこの大衆を欺き取った上は、この大衆は彼等の踏み台となるだけである。
- 彼等は、我等にとって、不倶戴天の敵でなければならない。
三、共産主義は経済生活を破壊す
- 共産主義の原理には生活は個人に責任なく、国家がこれを保障するのだということがある。
- がその物資がなかった。
- 生活能率の総低下ということが、革命直後の労農ロシアを襲ったのである。
- 国家配給のために、先ず、必要であったものは、食糧穀物であるが、これは農民の生産する所、貯蔵する所のものであった。
- 国家に資金がないから、農民に代価を払って、それを国家のものとする訳には行かない。
- 労農政府が、如何に巧妙なる宣伝と、如何に厳重を極めた警察政治とを以てするも、更に軍隊の力を以てするも、この飢饉を救済することは出来ない。
- 国民生活の窮乏を癒すことは出来ない。
- 而も国家の力を以て、一切の国民生活問題は、全部的に解決されるというのが、共産主義国家の建前である。
- その国家が、今は此の飢饉に向って、全く無力となったのだ。
- これは明かに共産主義根本原理の放棄、少くとも共産主義の一大退却でなければならない。
四、共産党は日本国家の独立性を奪わんとす
- 彼等にとって大切なのは、日本国家でなく、労農ロシアだ、彼等は断じて日本を護ろうとはしない、労農ロシアを護ろうとするのだ。
- 彼等の奉ずる国家は、労農ロシアで日本ではないのだ。
- さればこそ、日本の祝祭日を祝わないで、労農ロシアの祭日を祝っている。
五、共産党は平時にも戦時にも自国敗北主義を実行す
- この目的から、彼等は、自国国家に対して破壊の斧を揮わんとするのである。
- その戦術は、自国敗北主義である。
- この戦術を、日本共産党も採用して居る。
六、共産党の非合法的暴力的残忍非道の内乱戦術
- それによれば、共産党員が議会に参加するのは、議会を内面より爆破することにあるのである。
- 議会を是認して参加するのではないのである。
- ブルジョア議会に参加する共産党は、ブルジョア国家機関を内面より破壊する為めに参加するのである。
- 共産党は、改良的法律を獲得する為めに、議会に参加するのではない。
- ブルジョア国家の中心にある議会を、内部から破壊する為めである。
- 階級闘争の主要なる点は、議会にあるのではない、大衆にある。
- 共産党は大衆闘争に依り、ブルジョア政権を奪取することを目的とする。
- 大衆闘争は内乱にまで発展しなければならない。
- 四、議会に於ては(イ)言論の自由を標榜し、曝露戦術を用い、共産主義を高唱し、国家の争議の争乱を促進し、同盟罷業、其他の革命運動、社会運動を声援する。
- 六、軍隊に対しては(イ)各軍隊に共産党細胞を組織し、絶えず共産主義の宣伝を隊内に行わせる。
- 四、政権奪取の為めの内乱戦術。
七、共産党の犯せる重罪を現行の刑法に照して断ず
- その一は、内乱予備及び内乱陰謀罪であり、その二は、外患に関する罪、即ち売国、間諜、抗敵の犯罪である。
- 「共産党が、ブルジョア議会に参加するは、ブルジョア国家機関を、内面より破壊する為めである。
- ……ブルジョア国家の、中心にある議会を、内部から破壊する為めである。
- 階級闘争の主要なる点は、議会にあるのではない。
- 大衆にある。
- ……共産党は、大衆闘争により、ブルジョア政権を奪取することを目的とする。
- 大衆闘争は、内乱にまで発展しなければならない。
- ……」これ明かに、共産党が内乱的暴動を起さんと陰謀し予備しつつあることを、実証するものでなければならない。
- 共産党運動は、皇室に関する罪、内乱罪、売国罪の三罪具初の併合罪に外ならぬものである。
- 然らば、彼等の無責任は、国家の名に於て処断されなければならないのではないか。
- 然らば、共産党運動撲滅運動の第一歩は、共産党運動に対する思想国防の第一着手は、この共産党運動の真相を国民に知悉せしむるの運動でなければならない。
- それには、共産党の真相を知って置かなければならない。